秋は日本の食文化が最も豊かになる季節だ。新米、秋刀魚、松茸、栗——。そんな旬の食材を、季節に合った器に盛り付ければ、食卓はさらに豊かになる。
土の温もり——秋の陶器
備前焼
釉薬を使わない備前焼の素朴な風合いは、秋の食材と抜群の相性を見せる。焼き締めの器に盛られた秋刀魚の塩焼きは、それだけで一幅の絵になる。
萩焼
山口県萩市で焼かれる萩焼は、「萩の七化け」と呼ばれる経年変化が魅力。使い込むほどに色合いが変化し、秋が深まるとともに器もまた深みを増していく。
信楽焼
滋賀県信楽町の信楽焼は、温かみのある火色(ひいろ)と自然釉の景色が特徴。栗ご飯や炊き込みご飯を信楽焼の器に盛れば、秋の里山の風景が食卓に広がる。
紅葉を映す——秋の漆器
輪島塗
石川県輪島市の輪島塗は、堅牢優美な漆器の最高峰。朱や溜塗りの漆器は、秋の食卓に深い温もりを添える。煮物や汁物を盛れば、料亭のような品格が生まれる。
会津塗
福島県会津若松市の会津塗は、漆黒や朱の地に蒔絵で秋草や紅葉を描いた美しい漆器。日常使いしやすい価格帯の製品も多い。
秋の工芸イベント
- 備前焼まつり(10月):伊部の町が窯元で賑わう
- 萩焼まつり(5月・秋にも特別展あり)
- 信楽陶器まつり(10月):たぬきの里の秋祭り
秋の旅行に、工芸の産地巡りを組み込んでみてはいかがだろうか。旬の食材と、その土地の器を同時に楽しむ贅沢を。
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