Stories
手から手へ、伝える物語。
なぜ手でつくるのか。用の美とは何か。職人の哲学、暮らしの美学、
そしてCraft × Techの可能性——工芸の本質を探る読み物。
すべての読み物
哲学・職人インタビュー・歴史・暮らしへの取り入れ方・産地比較など、伝統工芸の魅力をさまざまな角度から掘り下げます。
用の美とは何か — 柳宗悦と民藝が問いかけるもの
用の美美術館に飾られるためではなく、暮らしのなかで使われるためにつくられた器。柳宗悦は、そこにこそ「健やかな美」があると説いた。民藝運動の核心にある「用の美」とは何か。その思想を現代に読み解く。
千年の炎を守る — 備前焼の物語
手の恩寵釉薬を一切使わず、土と炎の対話だけで生まれる備前焼。その歴史は平安時代末期にまで遡る。なぜ備前の土でなければならないのか。窯変の美はいかにして生まれるのか。千年の時を超えて受け継がれる炎の記憶を辿る。
糸が記憶する手の温度 — 結城紬の職人に聞く
素材との対話真綿から手でつむいだ糸を、地機で一反ずつ織り上げる結城紬。その全工程を手作業で行う技術はユネスコ無形文化遺産に登録されている。産地で70年以上織り続ける職人に、技の継承と未来への想いを聞いた。
食卓に哲学を置く — 手づくりの器と暮らす日々
暮らしの美学朝食の味噌汁をよそう椀を、手づくりの器に替えてみる。たったそれだけのことで、日常のなかに「用の美」が生まれる。三つの産地の器とともに、暮らしに哲学を取り入れるヒントを紹介する。
AIは筆を持てるか — テクノ民藝という第三の道
テクノ民藝AIが絵を描き、ロボットが器を成形できる時代。「手仕事は時代遅れだ」という声と「機械に美は宿らない」という声が交錯する。しかし第三の道がある——テクノロジーと手仕事の共存が生む、新しい民藝のかたち。
九谷焼と有田焼 — 華やかな磁器、何が違う?
風土と個性色鮮やかな絵付けが美しい九谷焼と、端正な染付が魅力の有田焼。どちらも日本を代表する磁器だが、その個性は大きく異なる。歴史的背景、使われる技法、見分け方のポイントまで、二つの産地を徹底比較する。
廃刀令が生んだ美 — 伊賀くみひもの転機
危機と再生武士の刀を飾る紐として発展した組紐は、明治の廃刀令で存亡の危機に立たされた。しかし、和装文化との出会いが新たな活路を開く。「用」が変わっても、美は受け継がれる——伊賀くみひもの波乱に満ちた歴史に、工芸の本質を見る。
モノに宿る倫理 — なぜ日本人は器を愛でるのか
モノの倫理壊れた器を金で繕い、道具に名前をつけ、古い着物を仕立て直す。日本には「モノ」に倫理を見出す独自の感性がある。使い捨ての時代に、この感性が教えてくれること。