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日本の伝統工芸品とは
日本の伝統的工芸品とは、経済産業大臣が「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づいて指定した、日常生活に使われる工芸品のことです。現在、全国で244品目以上が指定されており、陶磁器・織物・漆器・染色品・木工品・金工品・和紙・仏壇仏具など15のカテゴリにわたります。
指定を受けるためには、主要工程が手工業的であること、100年以上の歴史と伝統があること、伝統的な技術・技法を用いること、伝統的な原材料を使用すること、そして一定の地域で産地を形成していることなど、厳格な要件を満たす必要があります。これらの要件が、伝統的工芸品の本質的な価値を守る仕組みとなっています。
職人たちは師から弟子へと技術を伝える徒弟制度のもと、何十年もの修行を経て一人前の担い手となります。南部鉄器(岩手県)の釜師、輪島塗(石川県)の塗師、西陣織(京都府)の機織り師、有田焼(佐賀県)の絵付師、伊賀くみひも(三重県)の組師——それぞれが一生をかけて極める技の結晶が、伝統的工芸品です。その多くは「用の美」、すなわち日常の道具として使われる中に生まれる美しさを体現しています。
地域の風土・気候・素材が工芸品の個性を育てます。北海道・東北の厳しい冬が生んだ南部鉄器や津軽塗、北陸の豊かな漆と金工が誇る輪島塗・高岡銅器、関西の絹織物文化が育てた西陣織・京友禅・伊賀くみひも、九州の磁器文化から生まれた有田焼・博多織——日本の各地方がそれぞれの自然環境を活かした独自の工芸品を持っています。
江戸時代に花開いた江戸切子(硝子細工)・江戸指物(木工)・尾張七宝(金工)、京都の西陣織・京友禅・京指物、広島・熊野の筆、越前・堺の刃物など、各地の工芸品が日本文化の厚みを形成しています。当サイトでは全品目の一覧から産地・カテゴリ別に絞り込んで検索できます。
全国各地の産地では、職人の工房を訪ねて実際の制作工程を見学したり、手びねりや絵付け・染色などの体験ができる工房が多数あります。体験を通じて職人の技の深さに触れることが、伝統工芸品をより深く知るきっかけになります。
KOGEI PORTALは、こうした日本全国の伝統的工芸品の魅力を一つのプラットフォームで発信するポータルサイトです。産地別・カテゴリ別に工芸品を探したり、職人のインタビュー記事を読んだり、近くの工芸イベントを見つけたりすることができます。気になる工芸品をお気に入りに追加して、いつでも見返すこともできます。
参考・関連リンク
Category
工芸品目から探す
陶磁器・織物・漆器・染色品・金工品・和紙など、15カテゴリの伝統的工芸品を一覧できます。
Woven textiles
織物
39品目
Dyed textiles
染色品
14品目
Other textiles
その他繊維製品
4品目
Ceramics
陶磁器
33品目
Lacquerware
漆器
23品目
Wood & Bamboo
木工品・竹工品
33品目
Metalwork
金工品
16品目
Buddhist altars
仏壇・仏具
17品目
Washi paper
和紙
9品目
Writing tools
文具
10品目
Stonework
石工品
4品目
Gemstone craft
貴石細工
2品目
Dolls & Kokeshi
人形・こけし
10品目
Other crafts
その他の工芸品
27品目
Craft materials
工芸材料・工芸用具
3品目
Area
産地から探す
全国8地方の伝統工芸品を地図から探索できます
地方名をホバーすると詳細を表示します
全国 244品目
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都道府県別の品目数を表示します
Popular
注目の工芸品
歴史ある伝統的工芸品の中から、特に注目度の高い品々をご紹介します。
織物
伊賀くみひも
三重県
伊賀忍者の里として知られる三重県伊賀市で作られる、色とりどりの絹糸が織りなす手組紐。光を受けて輝く美しい色彩と、しなやかで強靭な質感が特徴。忍者の秘密厳守の地域性や、正座で行う組紐が娘のしつけとして重視された家族制度など、伊賀の文化と深く結びついて発展。映画「君の名は。」で注目され、現代ではブレスレットやストラップなど新しい形でも親しまれている。
陶磁器
有田焼
佐賀県
白磁に赤・青・緑・黄・金などで華やかな絵付けを施す磁器。日本で初めて磁器の製造に成功した産地として知られる。
陶磁器
備前焼
岡山県
釉薬を使わず絵付けもしない素朴な焼き物。「投げても割れぬ」と言われるほどの堅牢さが特徴。
Seasonal Feature
季節の特集
❄ 冬の特集冬ごもりの手仕事 — 雪国が育んだ工芸の温もり
雪深い地方では、冬は手仕事の季節。農閑期に織られた織物、囲炉裏端で磨かれた漆器——厳しい冬が育んだ工芸品には、独特の温もりがある。年末年始の贈り物にもぴったりの冬の工芸を紹介する。
結城紬
真綿の温もり、冬にこそ纏いたい織物
輪島塗
正月の食卓を格調高く演出する漆器
大館曲げわっぱ
杉の香りが温かい冬の弁当箱
Philosophy
用の美とは
AIが描き、ロボットが成形できる時代にあっても、人の手がつくるものには代えがたい美しさがあります。 柳宗悦の「用の美」、テクノロジーと手仕事が共存する「テクノ民藝」——ものづくりの哲学を探ります。
哲学を読む →Stories
工芸の物語
哲学、職人の声、暮らしの美学、Craft × Tech——工芸の本質を探る読み物。
用の美とは何か — 柳宗悦と民藝が問いかけるもの
美術館に飾られるためではなく、暮らしのなかで使われるためにつくられた器。柳宗悦は、そこにこそ「健やかな美」があると説いた。民藝運動の核心にある「用の美」とは何か。その思想を現代に読み解く。
千年の炎を守る — 備前焼の物語
釉薬を一切使わず、土と炎の対話だけで生まれる備前焼。その歴史は平安時代末期にまで遡る。なぜ備前の土でなければならないのか。窯変の美はいかにして生まれるのか。千年の時を超えて受け継がれる炎の記憶を辿る。
糸が記憶する手の温度 — 結城紬の職人に聞く
真綿から手でつむいだ糸を、地機で一反ずつ織り上げる結城紬。その全工程を手作業で行う技術はユネスコ無形文化遺産に登録されている。産地で70年以上織り続ける職人に、技の継承と未来への想いを聞いた。
Upcoming Events
工芸に出会う場所
東京伝統工芸展
東京の伝統工芸品約40品目が一堂に集結。実演や体験コーナーもあり、職人の技を間近で見ることができる。
KT VACE 用の美トーク vol.1 — なぜ手でつくるのか
柳宗悦の民藝思想を現代に読み解くトークイベント。ゲストに備前焼作家を招き、「手の恩寵」とは何かを語り合います。参加者には備前焼の小皿をプレゼント。
益子陶器市(春)
栃木県益子町で開催される関東最大級の陶器市。約60万人が訪れ、約500のテントで益子焼をはじめとする全国の陶磁器が販売される。