仏壇・仏具
名古屋仏壇
なごやぶつだん
愛知県名古屋市で生産される仏壇。台付型の豪華な作りが特徴の大型仏壇。
History
歴史
名古屋仏壇は愛知県名古屋市を中心に生産される仏壇で、その起源は元禄年間(1688〜1704年)にさかのぼる。尾張藩の城下町として栄えた名古屋は、多くの寺社が集まる宗教都市でもあり、仏壇製造の技術が高度に発展した。特に浄土真宗の信仰が盛んな地域であったため、金仏壇の需要が大きかった。明治以降は東海地方の経済発展とともに産業規模を拡大し、1976年に伝統的工芸品に指定された。豪華絢爛な作風が特徴である。
Technique
技法
名古屋仏壇は木地・宮殿・彫刻・塗り・蒔絵・金箔押し・金具・組立の八工程に分かれ、各工程を専門職人が担う。木地にはスギやヒノキを使用し、伝統的な組み手技法で堅牢に仕上げる。漆塗りは本漆を用いた呂色仕上げで、幾度も研ぎと塗りを繰り返す。名古屋仏壇の特徴は台の高い「だるま型」の形状と、豪華な蒔絵装飾にある。宮殿の彫刻は細密で、金箔には純金箔を惜しみなく使用する。尾張の美意識を反映した華やかな仏壇である。
Process
制作工程
全7工程
- 1
木地制作
スギやヒノキを伝統的な組み手技法で組み上げ、台の高いだるま型という名古屋仏壇特有の木地を制作する
- 2
宮殿制作
仏壇内部の宮殿を各宗派の様式に基づいて精密に組み上げ、細密な彫刻を施して仕立てる
- 3
彫刻
欄間や脇板に尾張の美意識を反映した細密な浮き彫りや透かし彫りを施し、華やかな文様を表現する
- 4
漆塗り
本漆を用いた呂色仕上げで幾度にもわたり研ぎと塗りを繰り返し、深い光沢の堅牢な塗膜を形成する
- 5
蒔絵
漆面に金粉・銀粉を蒔いて豪華な蒔絵装飾を施し、名古屋仏壇ならではの華やかな意匠を表現する
- 6
金箔押し
純金箔を惜しみなく使用して押し箔技法で一枚一枚丁寧に貼り付け、荘厳な輝きを与える
- 7
金具組立
錺金具を制作して取り付けた後、八工程すべての部品を組み立てて華やかな仏壇に仕上げる
Artisans
この工芸を紡ぐ人々
水野 清治
伝統工芸士
水野仏壇本店
愛知県名古屋市中区に生まれ、四代続く仏壇店の後継者として十七歳で修業を開始。名古屋仏壇の特徴である「台付き」の豪華な造りと、精緻な宮殿彫刻の技術で定評がある。五十年以上のキャリアの中で数々の伝統工芸展で受賞を重ねてきた。
制作哲学
名古屋仏壇は尾張の豊かな文化が生んだ荘厳な工芸品です。華やかさの中にある気品を大切に、一台一台真心を込めて制作しています。
“仏壇は家族の歴史を見守る存在。百年先まで愛される仕事をしたい。
榊原 悠斗
若手職人
愛知県出身。東京の美術大学で木工デザインを学んだ後、名古屋に戻り仏壇職人の道へ。金具制作を専門とし、伝統的な錺金具の技法を習得しながら、現代のライフスタイルに合わせた仏壇・仏具の提案にも力を入れている。
制作哲学
名古屋仏壇の豪華な金具技術を未来に伝えるため、伝統と革新の両立を目指しています。
“金具の一打ちに、尾張の職人魂を込めています。
FAQ
よくある質問
名古屋仏壇とは何ですか?▼
愛知県名古屋市で生産される仏壇。台付型の豪華な作りが特徴の大型仏壇。
名古屋仏壇の産地はどこですか?▼
名古屋仏壇は愛知県で生産されている仏壇・仏具です。
名古屋仏壇の技法・特徴は?▼
名古屋仏壇は木地・宮殿・彫刻・塗り・蒔絵・金箔押し・金具・組立の八工程に分かれ、各工程を専門職人が担う。木地にはスギやヒノキを使用し、伝統的な組み手技法で堅牢に仕上げる。漆塗りは本漆を用いた呂色仕上げで、幾度も研ぎと塗りを繰り返す。名古屋仏壇の特徴は台の高い「だるま型」の形状と、豪華な蒔絵装飾にある。宮殿の彫刻は細密で、金箔には純金箔を惜しみなく使用する。尾張の美意識を反映した華やかな仏壇である。
名古屋仏壇はどこで購入・体験できますか?▼
愛知県の産地工房・直売所や、全国の百貨店・専門店でご購入いただけます。 産地では制作体験ができる工房もあります。愛知県の工芸品については愛知県の伝統工芸品一覧もご覧ください。