尾張仏具

仏壇・仏具

尾張仏具

おわりぶつぐ

愛知県

愛知県名古屋市周辺で生産される仏具。金属工芸や木工芸など多彩な技法による仏具。

History

歴史

尾張仏具は愛知県名古屋市および周辺地域で生産される仏具で、その歴史は奈良時代にまでさかのぼるとされる。尾張地方は古くから金属加工の技術に優れ、仏教の伝来とともに仏具製造が始まった。江戸時代には尾張藩の下で多くの寺院が建立され、仏具の需要が増大したことで産業として大きく発展した。明治以降も伝統技法を守りながら近代的な生産体制を整え、1983年に伝統的工芸品に指定された。全国有数の仏具産地として知られている。

Technique

技法

尾張仏具の製造は鋳造・鍛造・彫金・漆塗り・金鍍金など多岐にわたる伝統的な技法を駆使して行われる。主要な素材は銅合金で、蝋型鋳造や砂型鋳造の伝統技法で形を作り出す。鋳造後は丹念な仕上げ加工を施し、彫金で精緻な文様を刻む。表面処理には金鍍金・色付け・漆塗りなどが用いられ、荘厳な仕上がりとなる。花立・燭台・香炉などの三具足をはじめ、磬・鶴亀など多彩な製品があり、各宗派の規格に準じた正確な製作が求められる。

Process

制作工程

7工程

  1. 1

    原料調合

    銅合金を仏具の種類に応じた適切な配合で調合し、蝋型や砂型など鋳造に必要な型を精密に準備する

  2. 2

    鋳造

    蝋型鋳造や砂型鋳造の伝統技法で銅合金を高温で溶かし、型に流し込んで仏具の基本形を作り出す

  3. 3

    仕上加工

    鋳造した素地のバリや鋳肌の凹凸を取り除き、ヤスリや砥石で丹念に表面を研磨して滑らかに整える

  4. 4

    彫金

    鏨を用いて仏具の表面に蓮華や唐草など伝統的文様を一打ずつ精緻に刻み込み、荘厳な装飾を施す

  5. 5

    鍛造加工

    鍛造品は銅板を金槌で繰り返し叩いて成形し、花立や火立などの形を手作業で丁寧に打ち出す

  6. 6

    表面処理

    金鍍金・色付け・漆塗りなどの表面処理を仏具の用途に応じて施し、荘厳で格調高い外観に仕上げる

  7. 7

    検品仕上

    各宗派の規格に準じているか寸法や意匠を厳密に検品し、最終的な磨き仕上げを行って完成させる

Artisans

この工芸を紡ぐ人々

河村 幸三郎

伝統工芸士

河村鋳造所

愛知県名古屋市に生まれ、尾張仏具の鋳物師として四十五年以上の経験を持つ。梵鐘・磬子・花立などの鋳造仏具を専門とし、音色の美しさと造形の精緻さで全国の寺院から信頼を得ている。経済産業大臣認定の伝統工芸士。

制作哲学

仏具は仏に供える道具であり、最高の素材と最高の技で作らねばなりません。特に音を奏でる仏具は、その音色が人の心を浄土へ導く鍵となります。

鐘の音が消えるまでの余韻に、職人の真価が問われます。

近藤 優太

若手職人

愛知県出身。金沢工業大学で金属工学を学んだ後、尾張仏具の伝統的な鍛金・彫金技術に魅せられ転身。仏具の錺金具や燭台の制作を中心に修業しながら、金属加工の科学的知見を活かした品質向上にも取り組んでいる。

制作哲学

尾張の金属加工技術の粋を仏具に込め、伝統と科学の融合を目指しています。

金属に宿る光と音は、人の祈りを美しく彩る力があります。

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FAQ

よくある質問

尾張仏具とは何ですか?

愛知県名古屋市周辺で生産される仏具。金属工芸や木工芸など多彩な技法による仏具。

尾張仏具の産地はどこですか?

尾張仏具愛知県で生産されている仏壇・仏具です。

尾張仏具の技法・特徴は?

尾張仏具の製造は鋳造・鍛造・彫金・漆塗り・金鍍金など多岐にわたる伝統的な技法を駆使して行われる。主要な素材は銅合金で、蝋型鋳造や砂型鋳造の伝統技法で形を作り出す。鋳造後は丹念な仕上げ加工を施し、彫金で精緻な文様を刻む。表面処理には金鍍金・色付け・漆塗りなどが用いられ、荘厳な仕上がりとなる。花立・燭台・香炉などの三具足をはじめ、磬・鶴亀など多彩な製品があり、各宗派の規格に準じた正確な製作が求められる。

尾張仏具はどこで購入・体験できますか?

愛知県の産地工房・直売所や、全国の百貨店・専門店でご購入いただけます。 産地では制作体験ができる工房もあります。愛知県の工芸品については愛知県の伝統工芸品一覧もご覧ください。