その他繊維製品
行田足袋
ぎょうだたび
埼玉県行田市で生産される足袋。国内最大の足袋産地として知られる。
History
歴史
行田足袋は埼玉県行田市で生産される足袋で、その歴史は江戸時代初期にさかのぼる。行田(旧・忍藩)の武士の妻たちが内職として足袋を縫い始めたのが起源とされる。中山道の宿場町として物流に便利な立地と、利根川流域の良質な綿花の産地に近いことが産業発展の要因となった。明治以降はミシンの導入により大量生産が可能となり、最盛期には全国シェアの約80%を占めた。伝統的工芸品に指定され、日本一の足袋の産地として知られている。
Technique
技法
行田足袋の製造は、裁断・縫製・仕上げの工程で行われる。生地にはキャラコ(晒木綿)やネル(起毛綿布)などの綿生地を使用する。まず型紙に合わせて生地を裁断し、甲部分と底部分に分ける。縫製は「こはぜ」と呼ばれる金属製の留め具を取り付ける工程を含み、通常四枚こはぜが標準である。足の形に合わせた立体的な縫製が重要で、つま先の「鼻緒掛け」の縫いは特に技術を要する。仕上げにアイロンで形を整え、足に吸い付くようなフィット感を実現する。
Process
制作工程
全7工程
- 1
生地選定
キャラコやネルなどの綿生地を用途に合わせて選定し、足袋に適した厚みと質感の素材を準備する
- 2
裁断
型紙に合わせて生地を正確に裁断し、甲部分・底部分・つま先部分など各パーツを切り出す
- 3
甲の縫製
甲部分の生地を立体的に縫い合わせ、足の形にフィットする曲線的な仕上がりに縫製する
- 4
底付け
甲と底部分を正確に合わせて縫い合わせ、つま先の鼻緒掛けの部分は特に技術を要する縫いを施す
- 5
こはぜ付け
足首を留める金属製のこはぜを通常四枚取り付け、開閉がスムーズで確実な固定ができるよう縫い付ける
- 6
仕上げ
アイロンで形を丁寧に整え、足に吸い付くようなフィット感を実現する最終的な成形を行う
- 7
検品
左右の均一性やこはぜの動作、縫い目の品質を確認し、足袋としての履き心地を最終検品する
Artisans
この工芸を紡ぐ人々
栗原 正太郎
伝統工芸士
栗原足袋店
埼玉県行田市の足袋製造業の家に生まれ、四代目として家業を継承。裁断から縫製、仕上げまで全工程に精通し、特に「こはぜ掛け」の技術と底付けの精度は業界随一。歌舞伎役者や茶道家など、足元に妥協を許さない顧客からの特注品を数多く手がけてきた。
制作哲学
足袋は日本人の足元を支える衣。履いた瞬間に足に馴染み、一日中快適であること。それが足袋職人の譲れない信念です。
“足の形は千差万別。だからこそ、既製品では届かない履き心地を手仕事で実現するのです。
新井 詩織
若手作家
足袋工房 詩
行田市出身。服飾デザインを学んだ後、地元の足袋文化の衰退に危機感を抱き帰郷。伝統的な足袋の縫製技術を習得しながら、現代のファッションに合う足袋シューズや足袋ソックスなど新しい商品を企画・制作している。足袋の機能性と美しさを現代に伝える活動が注目されている。
制作哲学
行田の足袋は日本一の品質。その誇りを胸に、足袋の新しい可能性を切り拓きたい。
“足袋を履くと背筋が伸びる。その感覚を今の若い人にも体験してもらいたいのです。
FAQ
よくある質問
行田足袋とは何ですか?▼
埼玉県行田市で生産される足袋。国内最大の足袋産地として知られる。
行田足袋の産地はどこですか?▼
行田足袋は埼玉県で生産されているその他繊維製品です。
行田足袋の技法・特徴は?▼
行田足袋の製造は、裁断・縫製・仕上げの工程で行われる。生地にはキャラコ(晒木綿)やネル(起毛綿布)などの綿生地を使用する。まず型紙に合わせて生地を裁断し、甲部分と底部分に分ける。縫製は「こはぜ」と呼ばれる金属製の留め具を取り付ける工程を含み、通常四枚こはぜが標準である。足の形に合わせた立体的な縫製が重要で、つま先の「鼻緒掛け」の縫いは特に技術を要する。仕上げにアイロンで形を整え、足に吸い付くようなフィット感を実現する。
行田足袋はどこで購入・体験できますか?▼
埼玉県の産地工房・直売所や、全国の百貨店・専門店でご購入いただけます。 産地では制作体験ができる工房もあります。埼玉県の工芸品については埼玉県の伝統工芸品一覧もご覧ください。