播州三木打刃物

金工品

播州三木打刃物

ばんしゅうみきうちはもの

兵庫県

兵庫県三木市で生産される刃物。鉋や鑿など大工道具が中心の金物の町。

History

歴史

播州三木打刃物は兵庫県三木市で生産される伝統的な大工道具である。その歴史は室町時代の15世紀に遡り、京都の鍛冶職人が三木に移住したことに始まるとされる。1578年の三木合戦で羽柴秀吉により城下町が焼失した後、秀吉が復興策として諸税を免除し、鍛冶職人を優遇したことで刃物産業が飛躍的に発展した。江戸時代には全国有数の金物の町として知られ、鉋、鑿、鋸などの大工道具の一大産地となった。1996年に伝統的工芸品に指定され、「金物のまち三木」として現在も高い評価を得ている。

Technique

技法

播州三木打刃物の製造は、鍛接、火造り、焼入れ、研磨の工程からなる。鉋の場合、まず地金の軟鉄に刃鋼を載せて火床で約1300度に加熱し、鍛接する。次に火造りで適切な形状に成形し、繰り返しの鍛造で鋼の組織を緻密にする。焼入れは刃先の硬度を決定する重要な工程で、約780度から水中に急冷する。焼戻しにより靭性を付与した後、平面の精度を出す「裏出し」「裏押し」を行う。仕上げの研磨では天然砥石を使い、ミクロン単位の精度で刃先を仕上げる。

Process

制作工程

6工程

  1. 1

    鍛接

    地金の軟鉄に刃鋼を載せて火床で約1300度に加熱し、ハンマーで打ち付けて強固に接合する

  2. 2

    火造り

    鍛接した素材を繰り返し加熱・鍛造して目的の形状に成形し、鋼の組織を緻密にしていく

  3. 3

    焼入れ

    約780度に加熱した刃物を水中に急冷して刃先に高い硬度を与え、切れ味の基礎を作り出す

  4. 4

    焼戻し

    焼入れ後に適温で再加熱し、使用時に欠けにくい靭性を刃物に付与してバランスを最適化する

  5. 5

    裏出し

    鉋の裏面の精度を出す裏出しと裏押しを行い、刃と台の密着性を高めて正確な削りを可能にする

  6. 6

    仕上げ研磨

    天然砥石を使いミクロン単位の精度で刃先を研ぎ上げ、木材を美しく削れる鋭利な刃を完成させる

Artisans

この工芸を紡ぐ人々

藤原 勝治

伝統工芸士

藤原鍛冶工場

兵庫県三木市に生まれ、播州三木打刃物の鍛冶職人として50年以上のキャリアを誇る。鉋、鑿、鋸などの大工道具の鍛造を専門とし、特に鉋の仕上がりの精度は全国の宮大工から最高の評価を受けている。三木金物まつりでの実演は毎年多くの来場者を魅了する。

制作哲学

大工道具は建築文化の礎。良い道具があってこそ、美しい建物が生まれる。その責任を常に胸に刻んでいます。

鉋で削った木の表面が鏡のように光る。その瞬間のために、私は鉄を鍛え続けるのです。

松本 翼

若手作家

松本刃物工房

兵庫県三木市出身。大学で機械工学を学んだ後、家業である打刃物の世界に戻り、父のもとで鍛冶の技を一から学び直した。伝統的な大工道具に加え、レザークラフト用の刃物や木工趣味者向けの手道具など、新しい市場開拓にも積極的に取り組んでいる。

制作哲学

三木の打刃物の技は、あらゆる「切る」「削る」道具に応用できる。その可能性を広げていきたい。

父の背中を追いかけて鍛冶場に立った日から、鉄の奥深さを知る旅が始まりました。

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FAQ

よくある質問

播州三木打刃物とは何ですか?

兵庫県三木市で生産される刃物。鉋や鑿など大工道具が中心の金物の町。

播州三木打刃物の産地はどこですか?

播州三木打刃物兵庫県で生産されている金工品です。

播州三木打刃物の技法・特徴は?

播州三木打刃物の製造は、鍛接、火造り、焼入れ、研磨の工程からなる。鉋の場合、まず地金の軟鉄に刃鋼を載せて火床で約1300度に加熱し、鍛接する。次に火造りで適切な形状に成形し、繰り返しの鍛造で鋼の組織を緻密にする。焼入れは刃先の硬度を決定する重要な工程で、約780度から水中に急冷する。焼戻しにより靭性を付与した後、平面の精度を出す「裏出し」「裏押し」を行う。仕上げの研磨では天然砥石を使い、ミクロン単位の精度で刃先を仕上げる。

播州三木打刃物はどこで購入・体験できますか?

兵庫県の産地工房・直売所や、全国の百貨店・専門店でご購入いただけます。 産地では制作体験ができる工房もあります。兵庫県の工芸品については兵庫県の伝統工芸品一覧もご覧ください。