高岡銅器

金工品

高岡銅器

たかおかどうき

富山県

富山県高岡市で生産される銅器。花器や仏具など多彩な鋳造製品が特徴。

History

歴史

高岡銅器は富山県高岡市で生産される鋳造銅器で、約400年の歴史を持つ日本最大の銅器産地である。1611年、加賀藩二代藩主・前田利長が高岡城を築き、城下町の産業振興のために各地から鋳物師を招いたことに始まる。当初は鍋や釜などの日用品が中心であったが、やがて梵鐘、燈籠、仏具などの大型鋳造品にも技術を広げた。明治以降は万国博覧会への出品を通じて美術鋳造品の産地としても名声を確立した。1975年に伝統的工芸品に指定され、全国の銅器生産の約90%を占める一大産地である。

Technique

技法

高岡銅器の製造には「焼型」「生型」「蝋型」「双型」の四つの鋳造法が伝承されている。焼型鋳造法は、土と砂で作った鋳型を高温で焼成して使用し、梵鐘や大型像に用いられる。蝋型鋳造法は蝋で原型を作り、周囲を鋳砂で覆って加熱し蝋を流し出して空洞を作る精密な技法である。鋳造後は「着色」が重要な工程で、硫酸銅や酢酸などの薬品を煮色や焼色で塗布し、独特の色調を生み出す。斑紫銅色、朱銅色、青銅色など多様な色彩表現が可能で、この着色技術は高岡銅器の大きな特徴である。

Process

制作工程

6工程

  1. 1

    原型製作

    粘土や蝋で作品の原型を制作し、細部の造形や表面の紋様まで精密に作り込む

  2. 2

    鋳型製作

    焼型、生型、蝋型、双型の中から製品に適した鋳造法を選び、砂や土で精密な鋳型を作る

  3. 3

    鋳型焼成

    焼型鋳造の場合は鋳型を高温で焼成して強度を持たせ、蝋型の場合は加熱して蝋を溶かし出す

  4. 4

    鋳込み

    銅合金を高温で溶解して鋳型に流し込み、梵鐘から花器まで多様な製品を鋳造する

  5. 5

    仕上げ加工

    型から取り出した鋳物のバリを除去し、ヤスリや彫刻刀で表面の細部を整えて形を仕上げる

  6. 6

    着色

    硫酸銅や酢酸などの薬品を煮色や焼色で塗布し、斑紫銅色や朱銅色など独特の色調を生み出す

Artisans

この工芸を紡ぐ人々

中田 宗一郎

伝統工芸士

中田鋳造所

富山県高岡市に生まれ、400年の伝統を持つ高岡銅器の鋳物師として45年以上のキャリアを誇る。梵鐘、仏具、花器、置物など大小様々な銅器の鋳造を手がけ、特に蝋型鋳造による精密な仏像制作で高い評価を受けている。全国伝統的工芸品展で内閣総理大臣賞を受賞。

制作哲学

高岡銅器の400年の歴史は、鋳物師たちの挑戦の歴史。その精神を受け継ぎ、銅に新たな命を吹き込み続けます。

溶けた銅が型に満ちる瞬間、400年の技が一つの作品に結実するのを感じます。

林 美咲

若手作家

林銅器工房

富山県高岡市出身。東京藝術大学で彫刻を学んだ後、高岡に戻り銅器の可能性を追求。伝統的な鋳造技法を基盤に、現代アートとしての銅器作品やインテリア照明の制作に取り組み、国内外のギャラリーで作品を発表している。

制作哲学

高岡銅器の精密な鋳造技術は、現代アートの表現にも無限の可能性を与えてくれる。

銅の色は時間とともに変化する。作品が完成した後も、銅は生き続けるのです。

高岡銅器をもっと楽しむ

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FAQ

よくある質問

高岡銅器とは何ですか?

富山県高岡市で生産される銅器。花器や仏具など多彩な鋳造製品が特徴。

高岡銅器の産地はどこですか?

高岡銅器富山県で生産されている金工品です。

高岡銅器の技法・特徴は?

高岡銅器の製造には「焼型」「生型」「蝋型」「双型」の四つの鋳造法が伝承されている。焼型鋳造法は、土と砂で作った鋳型を高温で焼成して使用し、梵鐘や大型像に用いられる。蝋型鋳造法は蝋で原型を作り、周囲を鋳砂で覆って加熱し蝋を流し出して空洞を作る精密な技法である。鋳造後は「着色」が重要な工程で、硫酸銅や酢酸などの薬品を煮色や焼色で塗布し、独特の色調を生み出す。斑紫銅色、朱銅色、青銅色など多様な色彩表現が可能で、この着色技術は高岡銅器の大きな特徴である。

高岡銅器はどこで購入・体験できますか?

富山県の産地工房・直売所や、全国の百貨店・専門店でご購入いただけます。 産地では制作体験ができる工房もあります。富山県の工芸品については富山県の伝統工芸品一覧もご覧ください。