その他の工芸品
丸亀うちわ
まるがめうちわ
香川県丸亀市で生産されるうちわ。国内生産の大部分を占める団扇の主要産地。
History
歴史
丸亀うちわは香川県丸亀市で生産されるうちわで、江戸時代初期の寛永年間(1624〜1644年)に金毘羅参りの土産物として始まったとされる。丸亀藩が藩の財政を支えるため下級武士の内職として製造を奨励し、生産が大きく拡大した。明治以降は機械化も進み、全国シェアの約9割を占める日本一のうちわ産地となった。竹の産地に近い地の利を活かし、現在も伝統的な製法と近代的な製法を併用して年間約1億本の生産が続けられている。
Technique
技法
丸亀うちわの製造工程は約47工程に及ぶ精緻な手仕事である。まず真竹を細く割いて骨を作り、骨の本数や形状によって多様な種類が生まれる。竹の一本の棒から放射状に骨を広げる「一本柄」が丸亀うちわの大きな特徴である。骨を扇形に広げて糸で編み、和紙や布を両面に丁寧に貼り付ける。その後、縁を和紙で巻いて補強し、柄の部分を整えて仕上げる。貼り絵や型染め、手描きなどの装飾も施され、実用性と美しさを兼ね備えた製品となる。
Process
制作工程
全7工程
- 1
竹の選別
良質な真竹を選び、うちわに適した太さと節間の長さを持つ材料を厳選して準備する
- 2
骨作り
一本の竹を細く割いて骨を作り、一本柄から放射状に骨を広げる丸亀うちわ独自の構造を形成する
- 3
編み
扇形に広げた骨を糸で一本ずつ丁寧に編み、骨の間隔を均等に固定してうちわの骨格を安定させる
- 4
紙貼り
和紙や布を骨の両面に刷毛と糊を用いて丁寧に貼り付け、しわや気泡が入らないよう慎重に仕上げる
- 5
装飾
貼り絵、型染め、手描きなどの技法で和紙の表面に美しい文様や絵柄を施して装飾する
- 6
縁巻き
うちわの周囲を和紙で丁寧に巻いて縁を補強し、紙の剥がれを防いで耐久性を高める
- 7
柄の仕上げ
柄の部分を削って形を整え、手に馴染むよう滑らかに仕上げて全体の最終検品を行う
Artisans
この工芸を紡ぐ人々
田村 喜久男
三代目
田村うちわ工房
香川県丸亀市で三代続くうちわ職人の家に生まれ、15歳から祖父と父のもとで修業を開始。竹の骨組みから和紙の貼り付けまで、47もの工程を熟知する数少ない職人の一人。丸亀うちわの全国シェア9割を支える技術の継承に尽力している。
制作哲学
一本の竹を四十七の工程で仕上げる。その一つひとつに手を抜かないことが、涼を届ける者の務めです。
“うちわは風を送る道具ではなく、風を生む道具。その違いがわかる職人でありたい。
藤原 美月
若手作家
風月堂
デザイン学校卒業後、地域おこし協力隊として丸亀市に赴任したことがきっかけでうちわ作りに出会う。伝統工芸士のもとで3年間修業し、現在はオリジナルデザインのうちわを制作。イラストレーターとしての経験を活かした絵付けが評価されている。
制作哲学
手のひらに収まる小さなキャンバスに、日本の四季と伝統の技を詰め込みたい。
“うちわを扇ぐたびに、作り手の想いも一緒に届くと信じています。
FAQ
よくある質問
丸亀うちわとは何ですか?▼
香川県丸亀市で生産されるうちわ。国内生産の大部分を占める団扇の主要産地。
丸亀うちわの産地はどこですか?▼
丸亀うちわは香川県で生産されているその他の工芸品です。
丸亀うちわの技法・特徴は?▼
丸亀うちわの製造工程は約47工程に及ぶ精緻な手仕事である。まず真竹を細く割いて骨を作り、骨の本数や形状によって多様な種類が生まれる。竹の一本の棒から放射状に骨を広げる「一本柄」が丸亀うちわの大きな特徴である。骨を扇形に広げて糸で編み、和紙や布を両面に丁寧に貼り付ける。その後、縁を和紙で巻いて補強し、柄の部分を整えて仕上げる。貼り絵や型染め、手描きなどの装飾も施され、実用性と美しさを兼ね備えた製品となる。
丸亀うちわはどこで購入・体験できますか?▼
香川県の産地工房・直売所や、全国の百貨店・専門店でご購入いただけます。 産地では制作体験ができる工房もあります。香川県の工芸品については香川県の伝統工芸品一覧もご覧ください。