石工品
岡崎石工品
おかざきせっこうひん
愛知県岡崎市で生産される石工品。花崗岩を用いた石燈ろうや石碑が代表的。
History
歴史
岡崎石工品は愛知県岡崎市で生産される石工芸品で、その歴史は室町時代にさかのぼる。岡崎周辺で産出される花崗岩を用いた石工技術は古くから発達しており、江戸時代には岡崎城の城下町として石垣や石造物の需要が高まった。特に石燈籠や墓石の生産が盛んとなり、岡崎は日本有数の石材加工の産地として発展した。1979年に伝統的工芸品に指定された。現在も石燈籠・狛犬・鳥居・墓石など多彩な石工品を生産する全国屈指の産地である。
Technique
技法
岡崎石工品は花崗岩を主な素材とし、熟練の石工が手作業で加工する。製作はまず原石を切り出し、大割り・小割りで必要な大きさに整える。石燈籠の場合は笠・火袋・中台・竿・基礎を別々に彫り上げ、のみと槌で荒彫りから仕上げまで段階的に形を整える。狛犬や地蔵などの石像は立体的な造形が求められ、高い彫刻技術が必要となる。花崗岩は硬質で耐久性に優れるため加工には力と技が要るが、磨き上げると美しい光沢を帯び、屋外でも長年の風雨に耐える。
Process
制作工程
全6工程
- 1
原石選定
花崗岩の石目や色合い、硬度を見極めて用途に適した良質な原石を選定し、加工に必要な石材を確保する
- 2
大割り
大きな原石をくさびや切削機を用いて必要な大きさに割り、石燈籠や石像の各部品に適した寸法に整える
- 3
荒彫り
のみと槌で花崗岩から大まかな形を力強く彫り出し、石燈籠の各部品や狛犬などの基本的な輪郭を作る
- 4
中彫り
荒彫りで出した形をさらに正確に整え、石像の立体的な造形や石燈籠の細部の形状を彫り進める
- 5
仕上げ彫り
細かいのみで装飾文様や表情の細部を精緻に彫り上げ、花崗岩の硬質な素材を活かした美しい造形に仕上げる
- 6
磨き仕上げ
花崗岩の表面を段階的に磨き上げて美しい光沢を出し、屋外の風雨に長年耐える堅牢な石工品に完成させる
Artisans
この工芸を紡ぐ人々
鶴田 悠斗
若手作家
1991年愛知県豊田市生まれ。愛知県立芸術大学で彫刻を専攻した後、岡崎の石工に弟子入りした。御影石を用いた伝統的な灯籠や墓石の技術を習得しながら、石彫アートの分野でも作品を発表し注目を集めている。
制作哲学
岡崎六百年の石工技術を土台に、石の新しい可能性を切り拓きたい。
“ノミを振るうたびに石から火花が散る、その瞬間に石と対話していると感じます。
天野 石舟
伝統工芸士
天野石彫工房
1946年愛知県岡崎市生まれ。岡崎石工品の名門に生まれ、花崗岩を用いた石造物の制作に生涯を捧げてきた。社寺の狛犬や石仏の彫刻を得意とし、その繊細な表情表現は同業者からも高く評価されている。岡崎の石工組合の重鎮として後進の育成にも尽力。
制作哲学
石は硬くて冷たいと思われがちだが、名工の手にかかれば温かな表情を宿す。石に命を吹き込むことが石工の本分である。
“石と向き合って七十年、今もなお石が教えてくれることがあります。
FAQ
よくある質問
岡崎石工品とは何ですか?▼
愛知県岡崎市で生産される石工品。花崗岩を用いた石燈ろうや石碑が代表的。
岡崎石工品の産地はどこですか?▼
岡崎石工品は愛知県で生産されている石工品です。
岡崎石工品の技法・特徴は?▼
岡崎石工品は花崗岩を主な素材とし、熟練の石工が手作業で加工する。製作はまず原石を切り出し、大割り・小割りで必要な大きさに整える。石燈籠の場合は笠・火袋・中台・竿・基礎を別々に彫り上げ、のみと槌で荒彫りから仕上げまで段階的に形を整える。狛犬や地蔵などの石像は立体的な造形が求められ、高い彫刻技術が必要となる。花崗岩は硬質で耐久性に優れるため加工には力と技が要るが、磨き上げると美しい光沢を帯び、屋外でも長年の風雨に耐える。
岡崎石工品はどこで購入・体験できますか?▼
愛知県の産地工房・直売所や、全国の百貨店・専門店でご購入いただけます。 産地では制作体験ができる工房もあります。愛知県の工芸品については愛知県の伝統工芸品一覧もご覧ください。