天童将棋駒

その他の工芸品

天童将棋駒

てんどうしょうぎこま

山形県

山形県天童市で生産される将棋駒。国内生産の大部分を占める将棋駒の主要産地。

History

歴史

天童将棋駒は山形県天童市で生産される将棋駒で、江戸時代後期の文政年間に天童織田藩の藩士が内職として駒作りを始めたのが起源とされる。藩の財政難を救うため、家老の吉田大八が武士の手仕事として将棋駒の製造を奨励したことが産地形成のきっかけとなった。明治以降は産業として本格化し、現在では国内の将棋駒生産量の約95%を天童市が占めている。毎年春には「人間将棋」が開催され、将棋の街として全国に広く知られている。

Technique

技法

天童将棋駒の製造には「書き駒」「彫り駒」「彫り埋め駒」「盛り上げ駒」の四種類の技法がある。材料にはツゲの木が最高級とされ、イタヤカエデも広く使われる。木地を駒の形に切り出し、十分に乾燥させた後、文字を入れる工程に移る。書き駒は漆で直接文字を書き、彫り駒は印刀で一画ずつ文字を彫り込む。最高級の盛り上げ駒は、彫った文字の溝に漆を何度も盛り上げて立体的に仕上げる。一組四十枚の駒を仕上げるには高度な技術と長い時間を要する。

Process

制作工程

7工程

  1. 1

    木地選定

    最高級のツゲやイタヤカエデなどの木材を選び、木目の美しさや硬さなど駒に適した材を厳選する

  2. 2

    木地切出し

    選定した木材を将棋駒の五角形の形に正確に切り出し、一組四十枚分の木地を均一に揃える

  3. 3

    乾燥

    切り出した木地を十分に自然乾燥させ、反りや割れを防ぐために含水率を安定した状態に整える

  4. 4

    木地整形

    乾燥した木地の表面をカンナや紙やすりで滑らかに仕上げ、面取りをして美しい駒の形に整える

  5. 5

    字入れ

    書き駒は漆で直接文字を書き、彫り駒は印刀で一画ずつ丁寧に文字を彫り込んで字を入れる

  6. 6

    漆盛り

    彫り埋め駒や盛り上げ駒は彫った溝に漆を何度も塗り重ねて埋め、立体的に文字を浮き上がらせる

  7. 7

    仕上げ磨き

    漆が完全に乾燥した後、駒の表面を磨き上げて光沢を出し、一組揃いの品質を最終確認する

Artisans

この工芸を紡ぐ人々

佐藤 勝彦

伝統工芸士

佐藤駒工房

山形県天童市で生まれ育ち、17歳で将棋駒の彫り師に弟子入り。盛上駒の最高峰と評される技術を持ち、タイトル戦で使用される駒の制作も数多く手がけてきた。御蔵島産の黄楊を厳選し、木地の選別から仕上げまで一切の妥協を許さない。

制作哲学

一枚の駒に棋士の人生がかかることもある。だからこそ、駒の一つひとつに魂を込めて彫り上げます。

黄楊の木目を読み、文字の太さ・深さ・流れを決める。駒師もまた、盤上で勝負しているのです。

高橋 蓮

若手作家

将棋愛好家として育ち、駒そのものの美しさに魅了されて天童市の工房に弟子入り。書道の素養を活かした力強い書き駒が持ち味で、オリジナルの書体開発にも意欲的に取り組んでいる。将棋イベントでの実演を通じて、駒作りの魅力を発信している。

制作哲学

将棋駒は「用の美」の極致。指す人の手に馴染み、対局を引き立てる駒を作りたい。

四十枚の駒すべてが調和して初めて、一組の将棋駒は完成するのです。

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FAQ

よくある質問

天童将棋駒とは何ですか?

山形県天童市で生産される将棋駒。国内生産の大部分を占める将棋駒の主要産地。

天童将棋駒の産地はどこですか?

天童将棋駒山形県で生産されているその他の工芸品です。

天童将棋駒の技法・特徴は?

天童将棋駒の製造には「書き駒」「彫り駒」「彫り埋め駒」「盛り上げ駒」の四種類の技法がある。材料にはツゲの木が最高級とされ、イタヤカエデも広く使われる。木地を駒の形に切り出し、十分に乾燥させた後、文字を入れる工程に移る。書き駒は漆で直接文字を書き、彫り駒は印刀で一画ずつ文字を彫り込む。最高級の盛り上げ駒は、彫った文字の溝に漆を何度も盛り上げて立体的に仕上げる。一組四十枚の駒を仕上げるには高度な技術と長い時間を要する。

天童将棋駒はどこで購入・体験できますか?

山形県の産地工房・直売所や、全国の百貨店・専門店でご購入いただけます。 産地では制作体験ができる工房もあります。山形県の工芸品については山形県の伝統工芸品一覧もご覧ください。