木工品・竹工品
勝山竹細工
かつやまたけざいく
岡山県真庭市勝山で生産される竹細工。六つ目編みなどの技法による堅牢な籠が特徴。
History
歴史
勝山竹細工は岡山県真庭市勝山地区に伝わる竹工芸品で、江戸時代中期に美作地方の農民が農閑期の副業として竹細工を始めたのが起源とされる。勝山周辺は良質な真竹の産地であり、竹籠や笊などの日用品が多く作られた。明治時代には勝山藩の奨励政策もあり技術が向上し、産地としての基盤が確立された。素朴で丈夫な実用品として地域の暮らしを支え続け、2017年に国の伝統的工芸品に指定された。現在も伝統的な編組技法を守りながら、日常に根ざした竹製品が作られている。
Technique
技法
勝山竹細工は地元産の真竹を主材料とし、伐採後に油抜きや天日干しなどの下処理を行う。竹を割り、丁寧に面取りしたひごを作り、用途に応じた太さや厚さに仕上げる。編み方はござ目編み、四つ目編み、六つ目編みなど多様な技法が用いられ、特に農作業や日常生活に適した堅牢な編みが特徴である。底部は丈夫なござ目編みで作り、側面は用途に応じた編み方で立ち上げる。縁は割竹で巻き締め、藤蔓などで固定する。素朴ながらも実用性に優れた仕上がりとなる。
Process
制作工程
全6工程
- 1
竹材伐採
地元産の真竹を適切な時期に伐採し、油抜きや天日干しなどの下処理を行って材料を準備する
- 2
竹割り
下処理した竹を鉈で縦に細く割り、用途に応じた太さの竹ひごの原材を作り出す
- 3
ひご作り
割った竹を小刀で丁寧に面取りし、用途に応じた太さと厚さの滑らかなひごに仕上げる
- 4
底編み
丈夫なござ目編みで底部を編み上げ、農作業や日常生活の使用に耐える堅牢な土台を作る
- 5
側面編み
底から竹ひごを立ち上げ、ござ目編み・四つ目編み・六つ目編みなど用途に適した技法で側面を編む
- 6
縁巻き
割竹で口縁を巻き締め、藤蔓などで固定して形を安定させ、素朴で実用的な竹製品に完成させる
Artisans
この工芸を紡ぐ人々
山岸 辰夫
伝統工芸士
山岸竹細工店
岡山県真庭市勝山に生まれ、地元の竹林で採れる真竹を使った竹細工を五十年にわたり制作してきた。特にザルや籠などの生活用具づくりに定評があり、丈夫で美しい編み目は「山岸編み」と呼ばれるほど独自の境地に達している。
制作哲学
竹細工は暮らしの道具。毎日使って壊れない丈夫さと、使うほどに味わいが増す美しさの両立を追求する。
“竹ひごを一本引くたびに、指先に竹の強さと優しさが伝わってくるのです。
藤井 千尋
若手職人
倉敷芸術科学大学でデザインを学んだ後、岡山県勝山の竹細工の素朴な美しさに惹かれて移住。伝統的な生活道具の制作技法を学びながら、竹を使ったバッグや花器などファッション・インテリア分野への展開を模索している。
制作哲学
勝山の竹林が育んだ竹細工の温もりを、現代の暮らしの中で再発見してもらいたい。
“竹を割る音、編む音、使う音。勝山竹細工には心地よい音がいつも寄り添っています。
FAQ
よくある質問
勝山竹細工とは何ですか?▼
岡山県真庭市勝山で生産される竹細工。六つ目編みなどの技法による堅牢な籠が特徴。
勝山竹細工の産地はどこですか?▼
勝山竹細工は岡山県で生産されている木工品・竹工品です。
勝山竹細工の技法・特徴は?▼
勝山竹細工は地元産の真竹を主材料とし、伐採後に油抜きや天日干しなどの下処理を行う。竹を割り、丁寧に面取りしたひごを作り、用途に応じた太さや厚さに仕上げる。編み方はござ目編み、四つ目編み、六つ目編みなど多様な技法が用いられ、特に農作業や日常生活に適した堅牢な編みが特徴である。底部は丈夫なござ目編みで作り、側面は用途に応じた編み方で立ち上げる。縁は割竹で巻き締め、藤蔓などで固定する。素朴ながらも実用性に優れた仕上がりとなる。
勝山竹細工はどこで購入・体験できますか?▼
岡山県の産地工房・直売所や、全国の百貨店・専門店でご購入いただけます。 産地では制作体験ができる工房もあります。岡山県の工芸品については岡山県の伝統工芸品一覧もご覧ください。