出石焼

陶磁器

出石焼

いずしやき

兵庫県

兵庫県豊岡市出石で生産される白磁。精緻な彫刻や透かし彫りが特徴。

History

歴史

出石焼は兵庫県豊岡市出石町で生産される白磁の焼き物である。宝暦14年(1764年)に出石藩士の伊豆屋弥左衛門が陶器を焼いたのが起源とされる。天明4年(1784年)、出石藩が磁器の生産を奨励し、藩の御用窯として発展した。文化年間には肥前から陶工を招き、本格的な白磁の生産が始まった。明治時代には盈進社が設立され、輸出向けの精巧な白磁細工が欧米で高い評価を得た。純白の美しさと精緻な透かし彫りが特徴で、昭和55年に伝統的工芸品に指定された。

Technique

技法

出石焼は柿谷陶石などの地元産の磁器原料を用い、純白で透明感のある白磁を特徴とする。成形は轆轤挽きのほか、型成形や手捻りが行われる。最大の特徴は精緻な彫刻・透かし彫りの技法で、薄い素地に花鳥風月などの繊細な文様を彫り込む。絵付けをほとんど行わず、白磁そのものの美しさと造形の妙で勝負する点が他の産地と一線を画す。素焼きは約850度、本焼きは約1300度で焼成する。釉薬は透明釉を基本とし、白磁の清らかな色調を最大限に引き出している。

Process

制作工程

7工程

  1. 1

    原料調合

    柿谷陶石などの地元産の良質な磁器原料を砕いて水簸し、純白で透明感に優れた磁器土を丁寧に調合する

  2. 2

    成形

    轆轤挽きや型成形、手捻りで薄い素地に成形し、後工程で繊細な彫刻を施せるよう適切な厚みに仕上げる

  3. 3

    彫刻

    薄く成形した素地に花鳥風月などの繊細な文様をひとつずつ彫り込み、精緻な透かし彫りの装飾技法を施す

  4. 4

    乾燥

    彫刻を施した極めて繊細な素地を細心の注意を払いながら慎重にゆっくりと乾燥させ、変形やひび割れを防ぐ

  5. 5

    素焼き

    約850度の低温で素焼きし、繊細な彫刻を保ちながら素地を適度に焼き締めて施釉に適した吸水性を持たせる

  6. 6

    施釉

    透明釉を素地全体に均一に丁寧に掛けて、焼成後に白磁の清らかな色調を最大限に引き出す準備を整える

  7. 7

    本焼き

    約1300度の高温で本焼きを行い、彫刻が際立つ純白で透明感のある出石焼の白磁の肌合いに焼き上げる

Artisans

この工芸を紡ぐ人々

山田 白峰

伝統工芸士

白峰窯

兵庫県豊岡市出石町に生まれ、出石焼の白磁一筋に五十年を捧げてきた。透き通るような白さと薄手の造形を追求し、精緻な透かし彫りの技法で全国に名を知られる。経済産業大臣指定伝統的工芸品の技術保持者として後進の指導にも力を注いでいる。

制作哲学

白磁の白は無限の色を秘めている。余計な装飾を削ぎ落とし、白の深みを極めることこそ出石焼の道である。

純白の磁肌に光が宿る瞬間、出石焼は完成するのです。

田中 奏太

若手作家

田中陶房

兵庫県出身。京都の陶磁器試験場で白磁の技術を学んだ後、出石に戻り家業の窯を継ぐ準備を進めている。伝統的な透かし彫りの技法を受け継ぎながら、現代の食卓に合う白磁の器を提案し、若い世代にも出石焼の魅力を発信している。

制作哲学

出石の白磁が持つ凛とした美しさを、日常の器として身近に届けたい。

轆轤の上で土が薄く伸びていく感覚は、何にも代えがたい喜びです。

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FAQ

よくある質問

出石焼とは何ですか?

兵庫県豊岡市出石で生産される白磁。精緻な彫刻や透かし彫りが特徴。

出石焼の産地はどこですか?

出石焼兵庫県で生産されている陶磁器です。

出石焼の技法・特徴は?

出石焼は柿谷陶石などの地元産の磁器原料を用い、純白で透明感のある白磁を特徴とする。成形は轆轤挽きのほか、型成形や手捻りが行われる。最大の特徴は精緻な彫刻・透かし彫りの技法で、薄い素地に花鳥風月などの繊細な文様を彫り込む。絵付けをほとんど行わず、白磁そのものの美しさと造形の妙で勝負する点が他の産地と一線を画す。素焼きは約850度、本焼きは約1300度で焼成する。釉薬は透明釉を基本とし、白磁の清らかな色調を最大限に引き出している。

出石焼はどこで購入・体験できますか?

兵庫県の産地工房・直売所や、全国の百貨店・専門店でご購入いただけます。 産地では制作体験ができる工房もあります。兵庫県の工芸品については兵庫県の伝統工芸品一覧もご覧ください。