川連漆器

漆器

川連漆器

かわつらしっき

秋田県

秋田県湯沢市川連で生産される漆器。堅牢な花塗りと実用性の高さが特徴。

History

歴史

川連漆器は鎌倉時代の1193年頃、源頼朝の家臣であった小野寺道矩が稲庭周辺の豊富な木材と天然漆を活用し、家臣の内職として武具に漆を塗らせたことに始まると伝えられる。江戸時代には秋田藩の奨励産業として椀や膳などの日用漆器の生産が盛んになった。堅牢で実用的な漆器として東北の庶民に広く愛用され、地域を代表する漆器産地へと成長した。1976年に伝統的工芸品に指定され、現在も秋田県湯沢市川連町を中心に生産が続けられている。

Technique

技法

川連漆器はブナや栃、ホオなどの地元産木材を用い、ろくろ挽きや刳物の技法で木地を作る。下地工程では生漆に地の粉や炭粉を混ぜた下地を丁寧に塗り重ね、柿渋による下地固めも併用して堅牢な基盤を作る。中塗り・上塗りには精製した良質な漆を使い、花塗り仕上げにより漆本来の深く艶やかな光沢を引き出す。沈金技法による加飾も特徴的で、漆面に鋭利な刃物で文様を彫り込み、金粉や金箔を埋め込んで華やかさを添える。堅牢さと手頃な価格を両立した実用性の高さが評価されている。

Process

制作工程

6工程

  1. 1

    木地作り

    ブナや栃、ホオなどの地元産木材をろくろ挽きや刳物の技法で椀や鉢などの器形に丁寧に成形する

  2. 2

    柿渋固め

    木地に柿渋を塗布して木材の目を引き締め固め、漆の吸い込みを均一にして下地の密着性を高める

  3. 3

    下地塗り

    生漆に地の粉や炭粉を混ぜた下地材を丁寧に塗り重ね、乾燥と研磨を繰り返して堅牢な下地層を形成する

  4. 4

    中塗り

    精製した漆を均一に塗り、十分に乾燥させた後に砥石で水研ぎして上塗りのための滑らかな表面を整える

  5. 5

    上塗り

    良質な精製漆を花塗り仕上げで塗り上げ、研磨を行わず漆本来の深く艶やかな光沢を引き出す

  6. 6

    沈金加飾

    漆面に鋭利な刃物で文様を彫り込み、彫った溝に金粉や金箔を埋め込んで華やかな装飾を施す

Artisans

この工芸を紡ぐ人々

佐藤 源蔵

伝統工芸士

佐藤漆器製作所

1946年秋田県湯沢市川連町生まれ。川連漆器の塗師として60年以上のキャリアを持ち、花塗りの技法において秋田県内随一の腕を誇る。堅牢で実用的な日用漆器を信条とし、地元の生活に根差した器を作り続けてきた。

制作哲学

川連漆器は日々の暮らしの中で使われてこそ意味がある。堅牢さと美しさの両立こそ、八百年続くこの地の漆器の真髄である。

毎日の食卓で何十年も使ってもらえる器こそ、職人冥利に尽きる仕事です。

高橋 真由

若手作家

1994年秋田県横手市生まれ。秋田公立美術大学を卒業後、川連漆器の下地から仕上げまでの一貫した工程に魅力を感じて職人の道へ進んだ。手頃な価格で良質な漆器を届けるという川連の精神を受け継ぎ、日常使いの器を中心に制作している。

制作哲学

気負わず使える漆器があることを、もっと多くの人に知ってほしい。川連漆器の実用の美を広めたい。

漆器は特別なものではなく、毎日の食事を少し豊かにしてくれる存在だと思います。

川連漆器をもっと楽しむ

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FAQ

よくある質問

川連漆器とは何ですか?

秋田県湯沢市川連で生産される漆器。堅牢な花塗りと実用性の高さが特徴。

川連漆器の産地はどこですか?

川連漆器秋田県で生産されている漆器です。

川連漆器の技法・特徴は?

川連漆器はブナや栃、ホオなどの地元産木材を用い、ろくろ挽きや刳物の技法で木地を作る。下地工程では生漆に地の粉や炭粉を混ぜた下地を丁寧に塗り重ね、柿渋による下地固めも併用して堅牢な基盤を作る。中塗り・上塗りには精製した良質な漆を使い、花塗り仕上げにより漆本来の深く艶やかな光沢を引き出す。沈金技法による加飾も特徴的で、漆面に鋭利な刃物で文様を彫り込み、金粉や金箔を埋め込んで華やかさを添える。堅牢さと手頃な価格を両立した実用性の高さが評価されている。

川連漆器はどこで購入・体験できますか?

秋田県の産地工房・直売所や、全国の百貨店・専門店でご購入いただけます。 産地では制作体験ができる工房もあります。秋田県の工芸品については秋田県の伝統工芸品一覧もご覧ください。